コラム

文京区中古マンション市場 2023-2025 分析レポート 「相場を作る側」か、それとも「相場に合わせる側」か

はじめに

こんにちは、春日です。

2025年、都心のマンション相場がさらに上昇したことは、多くの方が肌感覚でご存じだと思います。

では、文京区はどうだったのか?

私が現場で最も感じたのは、「価格が上がった」という事実そのものより、「なぜその価格なのか、説明がつかなくなった」という違和感でした。

  • 同じ面積帯で比べると、築年数・立地で劣るマンションの方が坪単価が高い
  • 同一棟内でも、条件が弱い部屋の方が坪単価が高い
  • 「新築が高すぎる → 中古も高くて当然」という連想で、根拠の組み立てが飛ばされる

こうしたケースが、2025年、とくに後半に一気に増えました。

これまで使っていた定規の目盛りが急に変わったような感覚です。

私は文京区のマンション市場を約15年見てきましたが、 これだけ歪みを感じたのは初めてのことです。


もしあなたが2025年に文京区でマンションを探していたら、「この価格、本当に妥当なの?」と感じた瞬間があったかもしれません。

それは、あなたの感覚が間違っているのではなく、市場そのものが「価格の説明がつきにくい状態」に入ったからです。

市場の中央値が上がる局面ほど、同時に「歪み」も増えやすくなります


そして、文京区には「歪み」をさらに複雑にする構造的な難しさがあります。

▼ 文京区特有の難しさ  「比較しづらい市場構造」

文京区は、総戸数が50戸前後の小規模マンションが大半を占めます。

そのため、同一棟内での事例比較が難しく、 文京区全体・近隣エリア・条件に近い物件との横比較が正確にできないと、 買主も売主も意思決定に悩むことになります。

💡 ちなみに… 文京区で「マンション名で探す」という行動は、実はかなり高度な戦略です。 なぜなら、指名検索ができる=既に相場観と立地を理解している!ということだから。 逆に、駅名や町名だけで探すと、似て非なる物件を比較してしまい、判断がブレやすくなります。

▼ 今年のキーワード「相場を作る側か、相場に合わせる側か」

あなたが買おうとしている(売ろうとしている)マンションは、どちらですか?

  • 「相場を作る側」:ランドマーク物件・築浅・駅近・人気学区など、価格の基準点になる物件
  • 「相場に合わせる側」:比較される側の物件(条件次第で割高・割安が大きく変わる

本記事では、文京区の2023年〜2025年の売出事例(計3,221件)・成約事例(計2,955件)を掘り下げて分析し、 この問いにYes/Noで答えが出る判断基準を提示します。

今年、文京区で購入・売却を検討されている方に、少しでも参考になれば嬉しく思います。

本記事で使用する取引データについて

本記事の分析は、住まいるTVが独自に収集した文京区中古マンション取引データを基にしています。

▼ 対象期間と対象物件

対象期間:2023年1月〜2025年12月(3年間)
対象物件:中古として登録された専有面積40㎡以上(オーナーチェンジは除く)
データ件数:売出事例 計3,221件、成約事例 計2,955件

※40㎡以上に絞ることで、実需(住むための購入)の傾向を把握
※文京区全体の傾向を把握するため平均値を基に算出

【重要】売出事例と成約事例のデータ構造について

本記事では「売出事例」と「成約事例」を比較しますが、両者は必ずしも同じ物件群を指すわけではない点にご注意ください。

売出事例→該当年に新規で売りに出された物件
成約事例→
該当年に成約した物件(過去に売り出されたものが当該年に成約したケースも含む)

したがって、「売出価格と成約価格の差」をそのまま「値下げ幅」と解釈することはできません。

構造的に、成約事例には過去に売り出されて値下げを経たものも含まれるため、売出事例より平均値・中央値は下がります。

本記事では、この前提を踏まえた上で、売出事例=「売主の期待値」成約事例=「市場が受け入れた価格」として、それぞれの動きを分析します。

▼ 注意事項

  1. 取引データの範囲
    文京区内で取引されたすべてのデータを網羅しているわけではなく、住まいるTVが把握できた範囲の物件に基づきます。
  2. 成約価格について
    成約価格が非公開の場合、売出価格または改定後価格を基準としています。
  3. 成約日の特定方法
    成約日が特定できない場合、インターネット上の掲載が終了した日を基準としています。
  4. 平均値の偏り
    母数が少ない条件では、一部の高額成約や特殊事例により平均値が偏る場合があります。

2025年文京区中古マンション市場を振り返る

冒頭で「歪み」と表現しましたが、2025年の市場はどうだったのか?売出価格と成約価格のギャップ、流動性について数値で確認していきます。

全体結果

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2025年 売出事例/成約事例の比較(40㎡以上)

2025年、文京区で新規に売り出された物件数は1,144件、成約件数は966件でした。

専有面積と築年数はほぼ同じであるが、

  • 売出価格の平均:11,084万円
  • 成約価格の平均:9,694万円
  • 差額:▲1,390万円

この差額は、売出事例と成約事例の母集団の違い(過去に売り出されたものが2025年に成約するケースを含む)に加え、市場全体として売主の期待値と実際の成約水準にギャップが存在することを示しています。

専有面積帯別の市場動向

▼ 売出事例(専有面積帯別)

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2025年 売出事例(専有面積帯別)

▼ 成約事例(専有面積帯別)

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2025年 成約事例(専有面積帯別)

専有面積帯別に見ると、以下の3つの傾向が浮かび上がります。

① 面積が大きいほど、売出価格と成約価格の乖離が大きい

40㎡台:売出5,948万円 → 成約5,623万円(▲325万円、▲5.5%)
100㎡以上:売出23,701万円 → 成約17,989万円(▲5,712万円、▲24.1%)
高額帯ほど価格調整に時間がかかる傾向があります。

② 50㎡台・70㎡台は成約件数が多く、流動性が高い

50㎡台:売出308件(26.9%)、成約257件(26.6%)
70㎡台:売出229件(20.0%)、成約192件(19.9%)
適正価格なら3ヶ月以内で成約する面積帯です。

③ 70㎡台は坪単価が最も高い(571.7万円)

成約坪単価571.7万円と最高水準。築浅・駅近・ブランドマンションが多く、購買力のあるファミリー層が狙う面積帯。 一方、90㎡以上は選択肢が限られ、築年数も古く、設備面で劣る物件も含まれるため坪単価が下がる傾向。

築年数別の市場動向

▼ 売出事例(築年数帯別)

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2025年 売出事例(築年数帯別)

▼ 成約事例(築年数帯別)

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2025年 成約事例(築年数帯別)

築年数別に見ると、以下の3つの傾向が読み取れます。

① 築11〜20年が「価格・流動性」のバランスが最も良い

成約日数95.4日と最も短く、平均坪単価606.9万円と築10年以内(689.7万円)より約12%安い。築浅プレミアムを避けつつ、比較的新しい設備・管理状態を確保できるゾーンとして買主に人気。

② 築10年以内は高単価だが、成約日数も長い

平均価格12,898万円、坪単価689.7万円と最高水準だが、成約日数は101.5日。売出事例では平均15,416万円で出ているため、買主の予算に合わず、価格調整を経て成約するケースが一定数存在すると推測される。

③ 築年数上限なし(築31年以上)は成約件数の約4割を占める

成約381件(39.4%)と最多。平均価格6,980万円、坪単価351.5万円と手頃な価格帯で、リノベーション需要・立地重視層・予算制約のある買主に支持されている。 成約日数122.1日と長めだが、築古でも立地・専有面積次第で確実に買い手が付くことが分かる。

駅距離別の市場動向

▼ 売出事例(駅距離別)

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2025年 売出事例(駅距離別)

▼ 成約事例(駅距離別)

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2025年 成約事例(駅距離別)

文京区は駅近物件が供給の中心で、他区と比較しても駅距離5分以内の割合が際立って高く、売出事例の57.6%、成約事例の58.2%を占めています。
駅徒歩11分以上はわずか4.0%で、最も遠い物件でも13分程度です。

駅距離別に見ると、以下の3つの傾向が読み取れます。

① 駅距離1〜3分が最多・最速で成約
成約件数331件(34.3%)と最多。平均成約日数95.6日と最短で、駅近物件は流動性が極めて高い。ただし、平均坪単価494.2万円と、4〜5分(524.6万円)より低い理由は、築古物件が一定数含まれるため。

② 駅距離4〜5分が最も高単価
平均坪単価524.6万円と最高水準。成約価格10,478万円。
「駅近」と「築浅・ブランド」が重なるゾーンとして、買主の評価が最も高い。成約日数117.6日とやや長めだが、高額帯でも確実に成約している。

③ 駅距離11分以上は希少だが、需要は存在
成約39件(4.0%)と少数だが、平均価格8,929万円、坪単価464.5万円と手頃な価格帯。成約日数114.3日と、駅近物件と比較して大きな差はなく、立地・面積次第で確実に買い手が付くことが分かる。

専有面積・築年数・駅距離で見る3つの傾向

💡 買主へのアドバイス(専有面積・築年数・駅距離を総合的に考える)

1. 専有面積の選び方
・50㎡台・70㎡台は流動性が高く、適正価格なら3ヶ月以内で成約。将来の売却を考えるなら、この面積帯が有利。
・90㎡以上は選択肢が限られるが、予算を抑えたい場合は築古物件を狙う戦略もあり。

2. 築年数の選び方
・築11〜20年は価格・流動性・設備のバランスが最も良い。「築浅プレミアムを払う価値があるか?」を自問すべき。
・築10年以内を狙う場合、売出価格より10%以上低く成約するケースも多い。ただし、売主の売却戦略(早期売却優先 or 価格維持優先)次第では満額成約もあるため、値下げを望むなら価格推移を観察してから判断すべき。
・築31年以上は手頃な価格帯で、リノベーション需要・立地重視層に支持されている。立地・面積を優先するなら選択肢が広がる。

3. 駅距離の選び方
・駅距離だけで絞り込むのは危険。駅4〜5分が最も高単価(坪単価524.6万円)で、駅1〜3分(494.2万円)より築浅・ブランド物件が多い。駅距離より「マンション名(ブランド)」「築年数」を優先すべき。
・駅距離11分以上でも、マンション名(ブランド)・立地・専有面積次第で十分に魅力的。駅距離を緩和することで選択肢が広がる。

結論:駅距離・築年数・面積を単独で判断せず、「マンション名(ブランド)」「立地」「坪単価」を含めた横比較が必須。


2023→2025で市場はどう変わった?

2023年から2025年にかけて、文京区の中古マンション市場は「売り手有利」の流れが一段強まった3年でした。

3年間で何が変わったのか?(データで見る)

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文京区中古マンション(専有40㎡以上)2023年〜2025年の取引データ

売出価格と成約価格のギャップが拡大

売主の期待値が先行し、買主の予算と合わないケースが増加。2023年は-3.3%(-271万円)だったギャップが、2025年には-12.5%(-1,390万円)まで拡大。

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売出価格と成約価格の乖離率

半期別中央値の推移で見る「2025年の異常な上昇」

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※対象: 新規売出/40㎡以上/築20年以内

3年間の変化を3つのポイントで整理

① 2023年〜2024年は「緩やかな上昇期」、2025年は「急上昇期」

  • 2023年〜2024年: 半期ごとに+4〜6%の安定上昇。
  • 2025年: 上半期+17.8%、下半期+18.1%と急激に切り上がった。
  • わずか2.5年で中央値が+62.3%上昇(466.7万円/坪 → 757.7万円/坪)。

② 中央値の上昇は「一部の高値」ではなく「市場全体の底上げ」

  • 中央値(市場の真ん中)が動いているため、「一部の高額物件が平均を押し上げた」という説明は当てはまらない。
  • 買主にとっては「2023年に買えた条件は、2025年には買えない」という現実。
  • 売主にとっては「2023年の相場観で売ると安売りになる」という環境。

③ 2025年は「期待値先行」の売出が増えた年

  • 売出価格が平均11,084万円まで上昇(+37.0%)。
  • しかし、売出価格と成約価格のギャップが-12.5%まで拡大。
  • 「高く売れるはず」という期待値で売り出したものの、実際には買主の予算と合わず、価格改定を繰り返す物件が増えた。

「相場を作る側」か「相場に合わせる側」か?買主が物件を見極めるための基準

相場の説明が難しく、ねじれが起きやすい局面に入った今。

今年、購入を検討する人にとって大事なことは、自分なりの判断軸を作って決断できるようになることです。

その判断軸の作り方について整理します。

▼ 「相場を作る側」と「相場に合わせる側」とは?

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「相場を作る側」と「合わせる側」の定義

▼ この視点を持つことで、何が変わるのか?

1. 「高い/安い」ではなく、「なぜこの価格で売れるのか?」が分かる

  • 「相場を作る側」の物件 = 成約事例が多く、買主が「この物件を基準に他を比較する」物件
  • 「相場に合わせる側」の物件 = 成約事例が少なく、買主が「ランドマーク物件と比較して判断する」物件

重要なのは、「相場を作る側」の物件を知らないと、「相場に合わせる側」の物件が割高なのか割安なのか判断できない、という点です。

2. 「買わない理由」ではなく、「決断する根拠」が得られる

  • 「この物件は相場を作る側だから、高くても買う価値がある」という判断
  • 「この物件は相場に合わせる側だが、自分にとって魅力的だから買う」という判断

どちらの判断も正しいです。

データはあくまで「目安」であり、最終的には「この物件で幸せに暮らせるか?」という問いに答えることが最も重要です。

▼ このセクションで分かること

以下の4つの表を使って、あなたが検討する物件が「相場を作る側」か「相場に合わせる側」かを判断する基準を提示します。

  1. 早見表 → 希望する専有面積帯別で「売主の期待値」と「市場の実勢」のギャップを確認
  2. 予算別セグメント → 予算別で中心面積帯・中心築年帯・成約が多い町名、最寄駅を確認
  3. 町名別 直近3年 2000年築以降の成約事例 最高価格(坪単価)と流動性トップ → あなたが検討しているエリアの相場を牽引するマンションを把握
  4. 学区別 直近3年 2000年築以降の成約事例 最高価格(坪単価)と流動性トップ → あなたが検討しているエリアの相場を牽引するマンションを把握

この順番で見ていくと、「自分が検討している物件が相場を作る側」か、「相場に合わせる側か」が分かります。

① 早見表

📌 この表の使い方
2025年の売出事例と成約事例を比較することで、あなたの予算で「現実的に買える面積・築年数」の組み合わせと、売出価格と成約価格のギャップを把握できます。

【重要】売出件数・成約件数からボリュームゾーンと選択肢の広さを確認する
・50㎡台・70㎡台は売出件数・成約件数ともに多く、選択肢が豊富。
・90㎡以上を探す場合、売出件数は35件(3.1%)、成約件数は33件(3.4%)と極めて少ない。「広い部屋を探す=選択肢が限られる」という現実を理解し、戸建も視野に入れることを推奨します。

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※対象: 文京区中古マンション(専有40㎡以上)、2025年の売出事例と成約事例

【表の読み方】
・築年数帯別(築10年以内/築11〜20年以内/築21〜30年以内/築年数上限なし) ・各築年数帯で「売出事例」と「成約事例」を比較 ・面積帯別(40㎡台、50㎡台、60㎡台、70㎡台、80㎡台、90㎡台、100㎡以上)に整理 ・売出事例の全てが成約事例と紐づくわけではない点にご注意ください

①早見表

② 予算別セグメント

📌 この表の使い方:
あなたの予算帯で「現実的に買える面積・築年数」と「成約が多いエリア(町名TOP3)」「成約が多い最寄駅(TOP3)」を確認できます。
例: 予算8,000万円〜1.1億円なら、中心面積帯は55〜65㎡、中心築年数は築20〜25年、成約が多いエリアは小石川/本郷/千駄木、最寄駅は茗荷谷駅/江戸川橋駅/春日駅となります。

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※対象: 文京区中古マンション(専有40㎡以上)、2025年の成約事例

【表の読み方】
・予算帯別(4,000万円台〜1.8億円〜2.1億円)に、中心面積帯・中心築年数・成約が多い町名TOP3・成約が多い最寄駅TOP3を整理
・「中心面積帯」は各予算帯で最も成約件数が多い面積帯の中央値を表示
・「中心築年数」は各予算帯で最も成約件数が多い築年数帯の中央値を表示
・予算が上がるにつれて、面積が広くなり、築年数が浅くなる傾向が確認できます
・成約が多い町名・最寄駅を見ることで、その予算帯で物件数が多いエリアを把握できます

② 予算別セグメント

③ 町名別 直近3年 2000年築以降の成約事例 最高価格(坪単価)と流動性トップ

📌 この表の使い方:
あなたが検討しているエリア(町名)の「最高価格物件/坪単価」と「流動性トップ物件」を把握できます。
例: 小石川エリアなら「パークコート文京小石川 ザ タワー」が最高価格(30件成約・春日駅1分)、春日エリアなら「ジオ文京春日」が最高価格(2件・茗荷谷駅10分)といった形で基準点を確認できます。
「最高価格物件/坪単価」は相場を作る側の基準点、「流動性トップ物件」は買いやすさの指標です。

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※対象: 文京区中古マンション(2000年築以降)、2023年〜2025年の成約事例

【表の読み方】
・町名別に「最高価格物件」と「流動性トップ物件」を整理
・「最高価格物件/坪単価」は、その町名で最も高い価格帯で成約した物件(相場を作る側の基準点)
・「流動性トップ物件」は、その町名で最も成約件数が多い物件(買いやすさ・売りやすさの指標)
・同一マンションが両方に該当する場合は、そのマンションがエリアの中心的存在であることを示します
・成約件数が多い物件ほど、適正価格なら短期間で成約しやすい傾向があります

③ 町名別 直近3年 2000年築以降の成約事例 最高価格(坪単価)と流動性トップ

④ 学区別 直近3年 2000年築以降の成約事例 最高価格(坪単価)と流動性トップ

📌 この表の使い方:
学区要因を織り込んだ「最高価格物件/坪単価」と「流動性トップ物件」を確認できます。
例: 柳町小学区なら「ザ・タワー小石川」が最高価格(6件成約・春日駅4分)、指ケ谷小学区なら「ブランズ文京白山一丁目」が最高価格(2件・春日駅6分)といった形で、学区を意識した物件選びの参考になります。
人気学区(特に誠之小学校・窪町小学校)は流動性が高く、成約しやすい傾向があります。

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※対象: 文京区中古マンション(2000年築以降)、2023年〜2025年の成約事例

【表の読み方】
・学区別に「最高価格物件/坪単価」と「流動性トップ物件」を整理
・「最高価格物件/坪単価」は、その学区で最も高い価格帯で成約した物件(相場を作る側の基準点)
・「流動性トップ物件」は、その学区で最も成約件数が多い物件(買いやすさ・売りやすさの指標)
・同一マンションが両方に該当する場合は、そのマンションがその学区の中心的存在であることを示します。

④ 学区別 直近3年 2000年築以降の成約事例 最高価格(坪単価)と流動性トップ

上記で紹介したマンションの売出情報を見つけた際は、ぜひ積極的にチェックしてみてください。


今回は「探し始めの方にまず押さえてほしい」という基準で、取引データからピックアップしています。 何かしら指標がないと抽出が難しいため、「最高価格物件」と「流動性トップ物件」という2つの軸で整理しました。

ただし、文京区には今回の結果に反映されなかった魅力的なマンションは他にも存在します。

💡 補足: 新築マンションの転売で突出した高値売出事例はありますが、文京区で最も高値で安定して取引されているのは「パークコート文京小石川 ザ タワー」です。成約件数が最も多いのも小石川エリアです。

現在、AI査定や機械的な相場判定だけでは拾えない要素を組み込んだ独自の割安判定ロジックを構築中です。完成したら別途紹介します。

気になった物件があれば、ぜひご相談ください。 過去の成約事例や売出履歴をもとに、その物件の位置づけをお伝えできます。


まとめ ー 今年購入を検討する人へのアドバイス

本記事では、文京区の中古マンション市場を3年間(2023年〜2025年)のデータで分析し、「相場を作る側」か「相場に合わせる側」かという判断軸を提示しました。

4つの表(早見表、予算別セグメント、町名別、学区別)を見ることで、あなたが検討している物件の「市場での位置づけ」が、ある程度見えてきたのではないでしょうか。

▼ データはあくまで「目安」です

ただし、データは「正解」ではなく「判断材料」です。

これから購入を考えるうえで、共有しておきたい前提が3つあります。

1. 中古マンション(個人間売買)の成約価格は、売主と買主の合意で決まります

  • 売主は好きな条件で売り出すことができます
  • 買主は条件に合わなければ買わないという選択ができます
  • 驚くような高値で売れるケースもあれば、相場より安く成約するケースもあります
  • 「この価格は妥当なのか?」という問いには、絶対的な正解はありません

2. データを知りすぎると、買えなくなる

  • データを見れば見るほど、「この物件は相場より高い」「この条件なら安いはず」と比較が止まらなくなります
  • その結果、「買わない理由」を探すモードに入り、決断できなくなることがあります
  • その間に相場が上がり、本来買えたものが買えなくなるという本末転倒な事態に陥ります
  • 2023年に8,000万円で買えた条件が、2025年には1億円を超える現実を、今回のデータは示しています

3. マイホームの本質は「家族や自分が幸せに暮らすこと」

  • 「この物件で幸せに暮らせるか?」という問いが最優先
  • データはあくまで「目安」であり、「正解」ではありません
  • 「自分の好きな物件を買う」という決断を後押しするための根拠として使ってください
  • 新築が好きなら新築を買えばいいし、無理なく返済できる範囲で自分が好きなマンションを買えばいい

「自分の判断が間違っていないか?」という不安を少しでも軽くするために、この記事が役に立てば嬉しいです。

これからも文京区を中心としたリアルな空気感を届けていければと思います。

それではまた!

この記事を書いた人
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春日

文京区の不動産会社で働く共働きの子育て世代です。業界歴15年/宅地建物取引士。文京区の中古マンション市場に特化したデータツール「AND LENS」を運営しています。

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